第31章 「魔法の消える日」
―――面影堂―――
瞬平「今からこのピンポン玉を…浮かせます」
輪島とコヨミは頷いた
瞬平「ちちんぷいぷい!!」
瞬平が呪文を唱えるとピンポン玉が宙に浮かぶ
輪島「おぉ~!」
コヨミ「!」
しかしすぐに落ちてしまった
瞬平「ああっ!」
輪島「途中まで上手くいってたんだけどなぁ」
瞬平「意外に難しいんですよ~、この手品」
フワッ…
瞬平の体が宙に浮かぶ
瞬平「うわぁ!うわぁぁぁぁぁ!」
輪島「おいおいおいおい…!」
瞬平「浮いてる~!」
晴人「これが本当の空中浮遊、ってね」
『ふふっ』
瞬平を浮かせたのは晴人の魔法だった
輪島「な~んだ…」
瞬平「うわっ!」
面影堂の床に叩きつけられた瞬平
瞬平「ちょっとちょっと!!晴人さんのは手品じゃなくて魔法じゃないですか~!」
晴人「まぁね」
瞬平「いい加減にしてくださいよ」
瞬平は晴人にピンポン玉を投げた
ガクンッ…
『コヨミ…!?』
コヨミがふらついた
晴人「どうした!?」
コヨミをソファに座らせる
晴人「大丈夫か?」
瞬平「コヨミちゃん?」
『魔力が足りないの?』
コヨミ「ごめん…何だか急に…」
晴人「俺の魔力も上がってるから」
『私も大丈夫よ』
晴人「だから遠慮すんな」
コヨミ「うん…」
《プリーズ プリーズ》
晴人はコヨミのつけている指輪をバックルにかざし、はコヨミの左手を握り、魔力を送り込んだ
―――翌日―――
はんぐり~に来てドーナツをバカ食いする凛子
晴人「どんだけ食うんだよ。回転寿司じゃないんだから…」
瞬平「あ、寿司食べたいですね!」
晴人「寿司食いてぇな」
瞬平「ねぇ」
店長「お待たせしました~!」
店長・店員「新作の、桜ドーナツでー…」
凛子「いただきます!」
店長「すごい食欲…」
凛子「んんん、んんっ、んーん!」
店長「え??」
瞬平「そんなに!昨日から働きづめで何も食べてないんですって」
店長「あら、どうして?」
晴人「昨日ニュースになってた。昏睡事件のせいらしい」
晴人は新聞を店長に渡した
店長「これってあれ?意識不明で倒れている人があちこちで発見されてるってやつ…?」
~♪~♪~♪~
凛子「はい。え?わかりました」
ピッ