第30章 「進化する野獣」
晴人「やってみなきゃわかんないだろ!?お前の中にキマイラがいるかぎり、苦しみ続けるんだぞ!?」
仁藤「それがどうした!!」
「「「「…!!」」」」
仁藤「確かに…遺跡でキマイラに取りつかれたとき…ヤバイと思ったよ…。でも俺…同時にワクワクしたんだ…。この得体の知らないバケモノは何だ…。この不思議なベルトと指輪は何だ…。これから何が起こる…。どんなことをしても知りたいと思った。…こんな発見…二度とねぇって…。俺にとってキマイラは…デカイチャンスなんだ…」
晴人「お前…そんなこと考えてたのか…」
瞬平「ポジティブにもほどがあります」
凛子「バカじゃないの。命までかけて…」
仁藤「あんたなら分かるだろ…?この俺の夢…」
仁藤は中本を見上げた
「グレムリンの言う通りだったが…相変わらず…無用心だな!!」
そこにはファントムが
《大事な大事な心の支えは…金庫にでもしまっておかないと!!ハァッ!!》
《ディフェンド!プリーズ!》
晴人はディフェンドリングで攻撃を防御
そして瞬平から偽者のベルトを取ってファントムに見せた
晴人「心の支えは渡さない」
《ふっ!貴様に守りきれるかな!!》
晴人「仁藤!コイツは俺が下ごしらえして待ってる!だから必ず食いに来い」
《フォール! プリーズ!》
晴人はファントムと共に消えた
仁藤「俺のもんだけは返してもらったぜ。中本さんを頼んだ」
凛子「わかった」
中本「ま、待ってくれ!!」
仁藤「…?」
中本は自分の発掘品を仁藤に渡した
中本「すまなかった…」
仁藤「え…?」
中本「君は…夢のために自分の命をかけている…。でも…私は…かつての無念を晴らそうとしているだけだ…。あの時自分がされたように…誰かを犠牲にして…」
仁藤「中本さん…」
中本「これは…君が持つのが…相応しい」
仁藤「…じゃあ…遠慮なく」
そして仁藤はファントムの元に向かった