第28章 「姉と妹」
輪島「いいお姉さんだったんだねぇ…」
真由「…だから…美紗ちゃんやパパやママが行方不明になったって聞いたときは…本当にショックでした…。けど…」
晴人「お姉ちゃんの言葉を励みに…今まで頑張ってきたんだ…」
真由は頷いた
そして瞳から涙が零れ落ちていた
真由「私が諦めなければ…いつかまたみんなに会えるって…。でも…っ…まさか美紗ちゃんが…」
今日はもう遅いので面影堂に泊まらせることにした
晴人「どうぞ。この部屋、使っていいから」
『汚くてごめんなさい』
真由「いえ…すみません…いろいろと…」
晴人「そんな気にしないで?じゃ」
『おやすみなさい』
真由「あの…」
晴人「ん?」
真由「美紗ちゃんは…もう元には…」
『え…?』
真由「私…思ったんです。ファントムの中で…まだ美紗ちゃんが生きてるんじゃないかって…」
晴人「ファントムは…ゲートの記憶を利用してるんだ」
真由「でも…もしかしたらってことも…!」
『……………』
晴人「それは…」
真由「ごめんなさい…。困らせるような質問しちゃって…」
晴人「…じゃあ…ゆっくり休んで」
晴人とは部屋を出た
―――面影堂―――
みんなで朝食を食べていた
~♪~♪~♪~
真由の携帯が鳴り出した
真由「え…?」
コヨミ「どうかした?」
真由「あ、いえ…別に」
『…………』
真由「あの…寮に帰ろうと思うんですけど…いいですか?」
晴人「え?」
真由「ちょっと1人になりたくて…。美紗ちゃんのこととか…いろいろ考えたいし…」
コヨミ「ゲートじゃないから…大丈夫だと思うけど…」
輪島「念のため送ってってあげなさい」
晴人「うん」
真由「あ、大丈夫です。1人で帰れますから…」
真由は歩き出した
『待って』
は真由の腕を掴んだ
『!!』
真由「本当に…大丈夫ですから」
真由はそのまま面影堂を出て行った
晴人「ちょっと待って!」
~♪~♪~♪~
晴人「凛子ちゃん?」
は上着を持ち、面影堂を出た
コヨミ「!?」