第20章 「今日の命、明日の命」
及川「…………」
晴人「奥さんは今も…あんたの絵を楽しみにしてる…。その希望を叶えてやることが…あんたにとっても希望になるんじゃないのか?」
及川「……あぁ…。そうだな…」
『奥さんはちゃんと…及川さんのこと見守ってますよ』
は直した肖像画を及川に渡した
及川「これ…何で…」
『直しておきました。またたくさんの絵を描いてくださいね』
及川は絵を抱きしめながら帰って行った
―――帰り道―――
晴人はを背負い、家路をみんなで歩いていた
晴人「来てくれて助かった」
仁藤「別に。俺は責任を取っただけだ」
晴人「そうか」
瞬平「…あの、今思いついたんですけど。晴人さんが仁藤さんのアンダーワールドに入って、仁藤さんのファントムを倒しちゃえばいいんじゃないでしょうか!」
仁藤「え…?」
凛子「そうね…!魔法使いが減るのは寂しいけど…魔力を食べなきゃ死んじゃうもんね…」
コヨミ「ファントムを倒せば…普通の人間に戻れるわけだし…」
晴人「…やってみるか。手ぇ出せ」
仁藤「え…?あぁ…」
仁藤は手を出した
そして晴人が指輪をはめようとしたが
仁藤「断る!!」
晴人「あ?どうして」
仁藤「俺は、男に指輪をはめてもらう趣味はない」
「「「はぁ!!?」」」
『(コイツ…本当にバカだ…)』
仁藤「それに俺の中にいるキマイラ、強ぇからなぁ!返り討ちにしちまったら後味が悪い!次は正々堂々と勝負だ」
仁藤は歩き出した
晴人「勝負ねぇ…」
仁藤「どっちが先にファントムを見つけて倒すかだ。我が永遠のライバルよ」
仁藤の背中を呆れ顔で見つめる晴人たちだった