第40章 闇の饗宴
「何を考えているんだお前は!!」
ホークスの予想通り。
週末、山荘へ訪れたから、インターン先の報告を聞いて、外典がブチギレた。
「まぁまぁ、落ち着いて」
こうなる予想がついていたため、彼女の到着まで門前で待機していたホークスが間に入る。
外典が「どけ!」とホークスを押し除けようとして、フィジカルの差で押し負けた。
「、今日闇鍋するんだって?トゥワイスから誘ってもらった」
『…うん、する。ホークスも?』
「材料もう買ってあるの?まだなら一緒にいこう」
「鍋なんかどうだっていいんだよ!スライディン・ゴーの事務所へインターン申請を出して、さらに山荘に来る時間を増やすって話だっただろ!」
よりによってなんでNo.1のところへ!と。
外典が叫んだ。
その声を聞き、の迎えに出てきていたらしい荼毘が、ぴたりと彼女へ近づく足を止めた。
「ーーー………あ?」
苛立った声を発した荼毘の声を掻き消す形で、突如。
「おまえ…今度という今度は許さない…ッ!」
怒りが収まらない様子の外典が、目掛けて氷塊を投げつけてきた。
次々と氷槍を飛ばしてくる彼から数歩距離を取ったは、ノーモーションで半径1メートルに入ってきた氷塊を焼失させていく。
苛立ちのまま、癇癪を爆発させている外典。
彼の周りにいた構成員たちが悲鳴をあげて逃げ惑う。
「危ないから下がって!」
咄嗟に、人命救助に走ってしまうホークス。
は涼しい顔で外典の猛攻をいなしながら、そんなホークスの背を一瞬眺めて、笑った。
『カルラ』
《承知した》
は白炎で翼を形取り、その炎の噴射によって空を舞う。
一瞬の出来事だった。
彼女は氷塊に乗って攻撃を仕掛けてくる外典の首に掴みかかり、躊躇いなく地面に投げつけた。
背中からまともに地面と衝突した外典が、息苦しそうに呻く。
は彼の身体の横に飛び降りて、ガンッと彼の頭の真横の地面を力一杯踏み抜いた。
『暴力は良くない』
「お前が一番暴力的だろ…!」
『言いたいことがあるなら口で言いな』
が外典の胸ぐらを乱雑に掴み、持ち上げる。
それを見ていた荼毘が、スッと片手をに向けた。
そして。
蒼炎を放った。