第27章 青き恋心
■月■日(晴れ)
初めて本物のエンデヴァーを見た。
■■くんが大切にしている彼のマスコット人形が、オールマイトの人形とは違い、怒り顔で作られていることに違和感を感じていたけれど、実物を見たらそっくりだった。
とても納得した。
そういえば、学校から講習会場までの移動をプレゼントマイクが車で送迎してくれた。
なかなか危ない運転だった。
車でかかっているラジオの曲がサビにさしかかると、楽しくなってスピードを出しすぎてしまうようだった。
オールマイトが彼を𠮟って、帰りは彼が運転を代わった。
行きの車はハラハラして眠れなかったけれど。
帰りの車は、眠ってしまった。
知らない間に、ずっと爆豪くんの肩を借りて眠っていたらしい。
寮についてから、彼に怒られるかと思っていたのに、全く怒ってこなかった。
はよ寝ろ、とだけ言われた。
昨日の保冷材のお礼を言ったら、その時は怒られた。
彼のことはまだよくわからない。