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イカロスの翼【ヒロアカ】

第3章 始めの一夜




今夜の夕食は、血沸き肉躍る焼肉パーティー。
が事前に買い出しと食べ物の下準備を済ませてくれていたおかげで、全員の部屋作りが終了後、1年A組のメンバーは、すぐに食事にありつくことができた。
パーティー開催にあたり、共有キッチンに備え付けてあったフライパンを拝借し、ダイニングテーブルには、「こんなこともあろうかと」上鳴が実家から貰ってきていた古いホットプレートを設置した。
出資元である担任にも声をかけてはみたものの、うまくかわされてしまったため、結果、総勢20人が密集した密度の高いダイニングで、濃密な時間が過ぎていく。
しかしながら、20人全員で1つの話題を共有するというのは難しい。
それぞれが3・4人のグループとなって歓談を続けている中、の隣をキープし続けていた上鳴が問いかけた。


「なぁ、ってどんな個性なん?」 


は冷えた玉ねぎ、かぼちゃ、ピーマンを自分の皿にとってから、んー、と小さく唸った。


『…どんな…ひと言で言うのが難しいけど、炎熱系だよ。轟くんと似てる』
「へー!じゃあこの肉とか焼けたりする?」
『んー…焼けるけど食べれないんじゃないかな』
「ん?どういうこと?生焼けになるとか。ちょいやってみせてくれよ!」
『……うーん…食べ物で遊ぶのはいけないから、また今度話すよ』
「真面目か!別にいーじゃん、せめてヒントくれ!」
『…ヒント…』


が取り皿に取ったピーマンをもさもさと食べながら、また呟いた。


『轟くんと似てる』
「いやいや、それヒントになってねえし…さては、めんどくさくなって返答考えんのやめてんな!?」


轟くんと似ている。
そう繰り返す彼女が手に持っている取り皿へ、近くに立っていた轟が、ホットプレートから焼けた肉をごっそりと山のように盛った。


『え?くれるの?』
「あぁ」


準備したのはお前だろ、と言う轟は、と視線を合わせることのないまま、ホットプレートの隅に追いやられていた野菜の端切れを箸でつまみ、それを口へと運んでいった。


「轟俺にもー!」
「俺にももっと肉をくれ!」
「お前ら、十分食べてるだろ」
「「食べたりねえのさ!!!」」


食欲旺盛な高校生たち。
見る見るうちに、山のようにあった食材が、無限の胃袋へと吸い込まれていく。

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