「新テニ×まもロリ」理想のペア、魔法使いとビーチバレー!?
第1章 理想のペア、魔法使いたちとビーチバレー!?
「あらら、行っちゃった……」
風船ガムを膨らませる丸井と、
「はあ……」
ため息をつき、早歩きで先に行きます。
「木手ぇ、待てって。水泳対決は?」
ビーチで迷子になりたくなかった丸井が慌てながら木手を追いかけ早歩きです。
「オレはもう疲れました。丸井くん、まだ遊びたいなら他の方をあたって下さい」
「他の方って言われても、みんなどっか行っちゃっていねえし。それにオレもそろそろ腹減ってきたよ。ホテルに一緒に戻るか」
「ふん、あなた1人で戻りなさい」
「ちぇー、つれないんだから」
「オレは1人で戻ります」
と、木手は言いながら、丸井のそばを離れるわけでなく、歩いていました。そんな木手に丸井はふっと微笑していたのでした。
「あのさ、木手」
「何ですか?」
自分の後ろを歩いていた丸井が隣に来たため、横目で見ます。
「やっぱり、オレ、お前とまたダブルスが組みてえ」
「……前に言ったでしょう。オレはもう懲り懲りだって」
「それでもまた組んでくれるんだろい?」
「ふん」
「ふっ」
そっぽを向く木手に、にっと笑い、肘でつついた丸井です。