第1章 嬴政(えいせい)×新人宮女
政は、真っ直ぐに私を見つめながら私を引き寄せる。
真っ直ぐ過ぎて、晒せない…
どんどんと上がっていく気がする体温と、
速くなる鼓動。
恥ずかしいのに、もっと政を見ていたい。
そして、頬に政の手が添えられると、
もう片方の政の手は私の両胸の間に添えられ、思わず両手で口を覆った。
「鼓動が速いな…無理は、しなくていい」
そう、初めてあったあの日のように優しく言われて、
胸に添えられた政の手が離れていくのを制してしまう。
『む、無理などしていません!
あの日から政の事が忘れられなくて…きっと、私の方が政をお慕いしています。
…はっ!失礼を…』
「ははっ!大丈夫だ。
悪いが、途中でやめられるほど優しくないぞ」
そう綺麗な声で耳元で囁かれれば、思わず漏れてしまう甘い声。
それは、自分のものか疑ってしまうほどに甘く、恥ずかしくて…
『政…!』
「我慢、しなくていい。もっと聞かせてくれ」
そして再び唇を重ねられ、
それは長く深く、何度も続けられる。
『んっ…ぁ、んん』
政の舌、熱くて、気持ちいい。