第4章 輪虎(りんこ)×幼馴染
私の手が止まったまま時間が流れたせいで、輪虎が目を開いたことに私は気付かずに彼の包帯に手を添えていた。
『こ、こんな怪我してるのに…さっきも昼間も…私、重かったよね、ごめん…』
「華を抱き上げるくらい、なんでもないさ。
それよりも…
裸の華を目の前にしてじっとしている方が何倍も辛いよ」
『へ?…きゃっ、目、開けてる!?』
彼の手によってクイッと上を向かされた私は、口角の上がった輪虎の顔に目を見開く。
慌てて身体を隠そうとすれば、私の両手首は彼の片手で掴まれて、鍛え上げられた太い筋肉には敵わないと感じさせられる。
…私の心配を返して!
そう口を開こうとすれば、彼の唇で塞がれて、顎に添えられていた彼の手は私の後頭部をしっかりと支えて逃してくれない。
『んっ、は……ばかぁ!』
「ん?なんだって?聞こえないなぁ」
『〜〜〜っ!』
そうクスクスと笑う彼の肩を叩けば、再び押し倒されて全身を舐めまわされるように見られて目をぎゅっと瞑る。
彼の息が、だんだんと私の耳元に迫っているのが分かり身を固くすると、
「続きを、しようか」
そう、あの低い声で囁かれたんだ。