• テキストサイズ

【ハイキュー!!】短編集~Mint tea~

第8章 息をしていて。【菅原孝支】




「……でさぁ、旭のおみくじがさ」



一月一日 元旦。


春高本選間近の今日、澤村くん達との初詣を終えた孝ちゃんは私とデートをしてくれていた。


デートと言っても、私たちは付き合っている訳では無い。

只の仲の良い、幼馴染みだ。




私は近所に住む同級生の孝ちゃんの事が好きだ。

中学二年の頃からの、片想い。

一生懸命勉強して孝ちゃんと同じ烏野高校に入ったけど、最近周りの子が彼の事をかっこいいって言い出し始めたりして、正直焦る。



幸か不幸か、皆が彼氏だ彼女だと騒ぎだす年齢になっても、孝ちゃんの興味はバレーだけみたいだ。




孝ちゃんにとって私は只の“幼馴染み”で……

きっと“女の子”では無い。


彼の恋人はきっと、バレーボールなんだろうな。




孝ちゃんは髪が長い女の子が好きだと聞いた。

噂で、だけど。


だから私は今朝も変わらず、その為のロングヘアーにアイロンを綺麗にかける。

いつになっても切れないままの髪を鏡で見て、毎朝ため息が出る。

/ 190ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp