第3章 おっぱいの話【澤村大地】
「あー、あれな。田中が持ってきたあの部室のポスター」
「覚えてんじゃん」
「なんか名前、怒ってんべ?」
「おっ、怒ってねぇし!!」
「ほぉ?」
大地は隣にいる私の顔を覗き込んだ。
私の心臓がバクバクと音を立てた。
涼しい顔を演じるが、きっとうまく出来ていなかったのだろう。
顔が火照ってるから、真っ赤になってる自信がある。
「名前は怒ってる時、不細工になるからすぐ分かる」
「う、うるさいっ!!」
大地はいつも、私の事は全部お見通しだ。
ソファに深く座り直し、大地が口を開いた。
「別に巨乳好きってわけじゃねぇよ?でかけりゃ良いってもんでもないし」
「でも貧乳よりはいいでしょ?」
「あー、まぁ……」
大地が横目でチラッと私の胸の辺りを確認した。