第2章 彼女の勘違い【澤村大地】
「いっ、いま……キ……!?」
「自分変えたいって思える名前も、芯が強い名前も、俺は好きだよ。でも、もし辛い事があったらこれからは甘えていい。俺が隣にいるからな」
突然のキスに驚いた名前は顔を真っ赤にして暫く黙っていたが、俺の瞳をまっすぐ見つめ直して言ってくれた。
「だ……大地くんの、リーダーシップがあって真面目で優しいけど、普通の高校生のやんちゃっぽさがある所が好き。大好き!これからは支えあっていこうね!」
「あぁ……なんか、照れるな」
「あと厚い胸板と広い背中も好き!」
「さては、ずっと見てたな?」
「えへへっ」
名前のキラキラとした笑顔は、耳で光るピアスよりも眩しかった。
俺たちはもう1度、優しく唇を重ねた。
END