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【ハイキュー!!】Mint tea

第15章 あたりまえ【北信介】




「信ちゃん。『女の人』やのうて、『幼馴染みの名前』でええやろ?」
「……ふっ、せやな」

「……もっとチューしたい」
「積極的やな」


すぐにまた唇を重ねてくる信ちゃん。

唇を離す時に信ちゃんがわざとたててきた、チュッというリップ音がやらしく耳に残る。


「信ちゃんも男なんやなぁ」

「……当たり前や」

キスして、ハグして、を何べんも繰り返す。


何べんキスしても、何べんハグしても、おんなじくらいのたくさんの幸せがぶわっと溢れてくる。



「……なぁ、名前」

このままやと止まらんって思い始めた時に、理性的に区切りをつけた信ちゃんが、真剣な表情で言うてくれた。




「これからの名前の人生、半分俺にくれへんか?」




信ちゃんらしい、まっすぐな愛の言葉やった。



「俺の人生も半分……名前のもんや」


めんどいわ、そんなん……




「……分けっこなんて面倒やん。半分やなくて……全部くれたるわ!!」



私が言い放った後に何秒か黙っとった信ちゃんは、すぐにケラケラと笑い始めた。



「っははは。どんだけものぐさやねん、名前は」




信ちゃんには当たり前に私がおって、私には信ちゃんが当たり前におる。

今までずっと、そうやったんやな。


「名前と一緒になるなんて、バァちゃん喜ぶわぁ」
「ひ孫の顔、見したらな」
「ははは、せやな」




ずっと昔から、隣におった「当たり前」。
「当たり前」は幸せで、それは自分を構築する大切なもんなんやな。

私の「ものぐさ」も、信ちゃんの「ちゃんと」も。
お互いの存在が、それらを構築したんやな。


凸凹やから、パズルのピースがぴたりと合う。


「名前、好きやで」

「私も、好き」


ほら、綺麗にはまった。




「……でも私、貧乳やねん」
「俺は名前がどんな乳でも好きやで」

「信ちゃんっ!!巨乳好きや無かったんやな!?」
「……誰がそんな事、言うたん?」

「侑やで!」
「……」



これからも、私の最高の「当たり前」でおってな。
信ちゃん?




END

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