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追憶【レイトン教授】

第6章 【魔人の笛】第三章――魔人が出た――






おじいさん教授たちにまた嫌味を言われるんだろうなと思いながら、それでも彼の周りには人は絶えない。
誰かしら必ずレイトンを頼りにあの研究室に訪れるか、手紙を送ってくる。
きっとルーズでだらしなところがあるとしても、それを込みでエルシャール・レイトンという男に、みんな魅かれているのだ。
もそのうちに一人。

「そこがレイトンさんらしいですよね。昔となんも変わってない」
「そうかい?少しは変わったと思うが……」
「整理整頓できないうちは変わったなんて言えないですよ」
「手厳しいね、は」

ふふ、と笑うレイトン。
そういうところも昔と変わってないと心の中で呟いた。

外はいつの間にか明るくなっており、窓の近くで寝ていたルークは太陽の眩しさに目を覚ます。
ぼうっとする頭で周りを見渡せばここが家ではないと気づき、一瞬にして目の前がクリアになった。

「おはよう、ルーク」
「あ、おはようございます」
「はは、すごい寝ぐせだ。おいで」

ルークの寝ぐせに、思わず笑い声が漏れた。
は手招きして、今まで座っていたソファから腰を持ち上げると、ルークをそこに座らせた。
かるく手櫛でほぐしながら、バスルームから櫛を持ってルークの頭を背セットする。
その柔らかい仕草に目を細める。
まるで母親に頭を撫でられているような、それに似た近い何か。

「紅茶淹れたけど、飲む?」
「はい、いただきます」
「お砂糖は?」
「あ、欲しいです」
「りょーかい」

白い歯を見せてはルークに紅茶を淹れる。
3人で紅茶を飲み、談笑すること数分。
もう一人、まだ寝ている人物が目を覚ました。

レミは大きくあくびをして背伸びをする。
そして自分以外の人間が全員、起きてなおかつ調査に行ける準備ができていることに慌ててベッドから下りて、大急ぎで準備をするのであった。






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