第8章 【仲直りの印】
『酷いです。ドフラミンゴさん』
「完全に誤解だ…この俺の目をよく見ろ」
『サングサスが邪魔です。やり直そうとか言ったのは何処の誰ですかね?』
今目の前に居るのは、不機嫌な。こうなった訳にはちゃんと理由がある。
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彼女は俺に対して嫉妬というものをしたことが無い。こっちはいつも寄ってくる虫を追い払ってはやきもきしているというのに。だから会う前に、女物の香水をわざと付けて薬局へ来た。構って欲しいのかと言えばその通りなので何も否定は出来ない。
すると想像通りに、会った瞬間に顔を顰められた。
「フフフ…どうした?」
怪訝そうに此方を見てくるので、気付いたかと思い笑いが止まらなかった。
『…一応聞いてもいいですか』
「ああ」
『もしかして女の子と寝ました??』
「寝たと言ったらどうする…」
もう少しからかってやろうと思い、嫉妬を煽ることをわざと言う。案の定、彼女は"嘘でしょ"という顔をした。