第5章 【海軍本部にて】
今日は七武海が海軍本部に招集される日。
そのうちの1人であるドフラミンゴは、ヌマンシア・フラミンゴ号に乗っているのだが……。
『何で私も行かなきゃいけないんですかねぇ』
「昔の仲間にも会いてェだろ?」
『…それはそうですけど。貴方ってそういうのに嫉妬しそうだなと思っただけです』
「そいつァ心外だぜ…」
彼の横に座り、そう会話を繰り広げる2人。彼女は普段着ている白衣を着て、横に垂れている髪を耳に掛ける仕草は唆る…。腰を抱き寄せようとしたが、手を叩かれた。
「…痛ェ」
『これから会議なんですよ?貴方は馬鹿ですか』
「マリンフォードに着くまでの時間良いじゃねェか」
『良くないです』
「…チッ」
ベッドへと誘おうとしたら、断られてしまった。マリンフォードに着くまで、まだ少し時間があるのでしようと思ったら……コイツと言う奴は。組み敷かれると俺の下であられもない声を出して啼くくせに。
そう心の中でぼやいていたら、海軍本部に着いた。
着くなり彼女は走早に本部内を散策すると言って俺の傍を離れた。止めようとしたが、昔の仲間と積もる話もあるだろうから辞めた。会議が始まるまで時間はまだ少しあるので、俺も散策するか……。
「お、ワニ野郎じゃねェか」
「フラミンゴ野郎…」
本部の廊下を歩いていたら目の前からクロコダイルが歩いてきた。こいつは、の過去に深く関わっている奴だ。その所業は俺にとっては頂けないもの。……俺自身も似たような事はやってきたが。あいつの事でいざこざを起こす気は無い。どうにもが関わる男に対して良い気分はしねェ。
暫くお互いの顔を見合っていると、ふと彼女の声が聞こえた。それに大将青雉の声も……。いったい二人で何を話しているのか。俺を差し置いて他の男と話しているのは黙っていられねェ。
声をする方に向かえば後ろから「お前も物好きなやつだ」と言うクロコダイル。
「勝手に言っとけ…フフフ」
俺はそう言い残して、廊下の角を曲がった。