第4章 【酔っ払い】
『ドフラミンゴさん飲んでますかぁ?』
こうして聞いてくる彼女、は相当お酒に弱いのだと今になって気付く。
思えばあの時、何故俺は止めなかったんだ……。
_遡ること1時間前。
『お酒ですか?』
「アァ、取引相手の奴が寄越してきたんだ。何でも旨い酒らしくてよ」
『…なるほど』
「お前も飲むよな?」
『え、あ、はい』
最初聞いた時は"しまった…"という表情をしていた。それを見逃さなかったドフラミンゴは良いことを思い付く。恐らく彼女は酒に自信が無いのだろう。さっきの反応を見れば、大方予想は着く。
グラスに注いだ酒を凝視するだけで一向に飲もうとしない。ドフラミンゴはニヤニヤと笑い始めて「飲めねェのか?」と聞けば『…っ、飲めますよ』と強気に返す彼女。彼は確信した。は酒に弱いと。
そして一気に飲み干した彼女を見て、酒に弱いだなんてそんなレベルでは無い事を知ったのは数分後…。
_
そして冒頭に至る。
彼女の頬は紅潮し、目も蕩けていて心做しか身体も艶めかしく見えてくる。喋り方も普段とは違って間延びしたような、ふわふわな口調だ。いつもの彼女からはとても連想出来ない様子だと言えば分かりやすいか…。
最初は"やりすぎたか…?"と思ったが、この状況はかえって好都合なのではと思い始めたドフラミンゴ。
試しに膝の上に来る様に促せば『何ですかぁ?』と言って嬉しそうに座る。ここで彼はこう思った。
"あ、これはヤバイ"
そう思ったのも束の間、己の欲望が仰け反る様にグッと彼女の脚の間に当たってしまった。それに気付いたは『したいんですかぁ…ふふ』と、煽る様な事を言ってきた。それに対し俺は「そうだなァ…」と言って彼女を片腕で抱き抱えてベッドに腰掛ける。