第12章 お酒には要注意
そこには…。
奈々「…っ…あああ!帰ってきた!」
かなり酔っているの私の姿。
2人を見つけた私は、ソファから立ち上がりわざと桜木さんに抱きつく。
桜木「奈々…?大丈夫?」
奈々「雅弘は…私がキスしたら嬉しいっ?」
桜木「…えっ?うん、もちろん」
奈々「えへへ。そっかぁ〜」
満足気にそう言いながら桜木さんへキスをした。
部屋着の羽織を脱いでいて、下着をつけていない私はキャミソールとショートパンツという今考えると誘っているような格好。
背伸びをしてキスをした為、キャミソールの肩紐が肩から落ちる。
桜木「!?…奈々、とりあえずソファ行こうか」
そう言って3人でソファに座った。
私は、あからさまに岩崎さんと距離を取り桜木さんにべったりくっつく。
岩崎「…奈々、俺…」
奈々「孝俊は〜、もっとこう、スレンダーで私より年上で綺麗なお姉さんが好きなんでしょ!私みたいな子供っぽいのなんか興味ないくせにぃーーー!別に奥さんでも彼女でもないけど!」
酔った勢いで言い出す。
テーブルの上のパソコンには、魅力的な女性になる為という記事を読み漁った形跡が。
岩崎「やっぱり…そういうことか…」
桜木「岩崎さん、これは…?」
岩崎さんは桜木さんに昨日の一件を説明した。
桜木「あぁ…。そう言うことか…。でもキスマークつけて帰ってくるのは…」
岩崎「…俺も反省してる…」
私は酔った勢いで桜木さんの膝の上に座り、ぎゅーしてーー!などと子供のようにわがままを言った。
桜木さんは優しく抱きしめてくれた。
桜木「奈々は充分魅力な女性だと俺は思うけどな。」
奈々「…ほんとぉ〜?」
桜木「うん、本当に。だから岩崎さんと、ちゃんと話して?」
奈々「んんんんん〜。雅弘がそう言うなら…」
不服そうに私は桜木さんから離れた。
桜木「じゃあ俺は帰るから、2人でちゃんと話すこと。」
そう言って桜木さんは帰っていった。