第5章 忘れかけた頃に
透「奈々!?今どこにいる!?」
奈々「…駅前のファミレス…」
私はとりあえず人が多いところと思い、ファミレスに飛び込んだ。
透「わかった。俺もすぐ向かうから!そこを動くなよ!」
そう言って電話を切った。
数分後、透がファミレスに駆けつけてくれた。
透「大丈夫?怪我とかない?」
奈々「うん、大丈夫。」
透「部屋開けてびっくりしたよ…。大家さんに話聞きに行ったら、奈々の家族だ。とか言ってやたら威圧感のすごい人が来たらしい。大家さんも怖くて鍵を渡しちゃったんだって…。」
奈々「なにそれ…ひどい…」
透「警察には連絡したから。ファミレスに着いたらまた連絡入れてくれるって。」
その後、すぐに連絡が来て、私たちは自宅へと向かった。
警察「これは…酷い…。花谷さん、このメモですね?」
透「そうです…。」
警察「…なるほど。わかりました。…2人共落ち着いて聞いてくださいね。」
そう言って警察官は私たちに説明した。
どうやら私が見た女は、警察が極秘で捜査を進めていた人物らしい。今までは尻尾を掴めず捜査は困難を極めていたらしい。
今回の件で、その組織を捕まえることができるのではないかという話になっているらしい。
必ず私に接触しようとしてくるので、24時間耐性で見張りをつける。だから協力してくれないか。と。
奈々「そんな…でも…」
透「危険な目に遭うかもしれないんですよ!?」
警察官「民間人を危険に晒す可能性があることは重々承知の上でお願いをしています。どうか…どうか…お願い出来ないだろうか。」
警察官は頭を深々と下げた。
奈々「わかりました…協力します…」
警察官「ありがとうございます…協力に感謝します…」
こうして私は警察に協力することに。
ただ、自宅は荒らされてとても住めるような状態ではなかった為、住む場所を探さざる得なかった。
そんな時、思いもよらぬ話があがることになる。
警察官「お2人にお願いがあります。命に関わる話ですので、会社の一部の人間にはこのことをお伝え頂けますでしょうか。いつ、なにがあるかわかりませんので。」