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とりかえばや!(ヘタリア)

第3章 とりかえばやがばれないように行動しましょう。


「どういうことだ!本田!!」
朝から小刻みに呼び鈴を押す男がいた。ルートさんだ。
「…なんですか、ルートさん。朝から騒がしいですね」
「なんですかではない!昨日遅くにフェリシアーノがうちに来た!」
「はい…で?」
「ルートは菊のコスプレ仲間だったんだね、とか言ってきたぞ」
「ああ、はいはい。その話ですか」
「はいはいではない!どういうことだ!?」
私とルートさんの話すペースがだいぶ違う。私が相槌を打つと、まくし立てるように一気に話す。
「いえね、ちょっとフェリシアーノさんに聞かれて…どうしたらいいものかと思って…、そういうことにしたんです」
「したんですではない!よくもコスプレ仲間にしてくれたな!
…きちんと誤解を解いてくれ」
そう言ってルートさんは私をガタガタと揺らした。
ルートさん、私が本田さんじゃないこと忘れてないか?
「…善処します」
「本田!?真面目に聞いているのか!?」
「おーいルッツ、朝から何カッカしてんだ?」
不意に背後から聞きなれぬ声がして、私はゆっくりとした動作で振り返った。
赤い瞳に、短い銀髪。
「…ギルベルト、さん?」
意地悪い笑顔を浮かべてこちらに歩み寄ってきた。
…て、あれ?
「あの…ギルベルトさん?」
「ん?なんだ?」
「今さりげなく私の家の敷地内から歩いてきませんでしたか?」
「ケセセセ!気にするな!人の心に垣根なんかねぇぞ」
「いや、そんなこと聞いてないし」
私は動揺しすぎて頭が回らなくなってきた。
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