第2章 とりかえばや生活になれましょう。
「あいつら、なんかあるよな」
残ったカレーをパンにはさんで食べながら帰る朝帰り二人組。
アーサーさんは難しい顔をしていた。
「なんか?…ていうかアーサー。いいかげんにトマトケチャップ!」
アーサー、手当はしてもらえなかった様子。ちなみにカレーパンを所望したのはアルフレッド様です。
「と、言うか本田は何かを隠している」
「おい、聞けよケチャラー探偵」
「ねぇ、菊」
「あ、目を覚ましましたか?よかった…」
お茶を飲みながら笑っ○よきかな?を見ていると、布団に寝かしたフェリシアーノさんが声をかけてきた。
「なんか悩んでる?」
「え?」
思いもしない言葉に、私は振り返る。
「んー…よく寝た。お昼になっちゃったんだね。『ピタ○ラス一致』見逃しちゃった〜」
フェリシアーノさんは茶の間までハイハイしてきた。
そして新聞を目で追いながら言った。
「…ねぇ、菊。ルートだけじゃなくて、俺のことも頼ってね。あ、俺!頼りにならないから、力になれないかもしれないけど…」
「…フェリシアーノさん…」
ただ黙って新聞に目を通すフェリシアーノさん。
きっと心配してくれたんだな…。
私は少し申し訳ない気持ちになった。ルートさん、私フェリシアーノさんにはだまし続けるなんて、できません。
「あの…フェリシアーノさんっ!私は…コスプレしてるんです!」
「…は?」