第10章 二人ノ死神
「…庇いだてするなよ。わかってんだろ さっきのも今のも"躱した"んじゃない。"躱させてやった"んだ。
次は 斬るぜ。」
言い、刀を構える阿散井
「!!」
急に飛んできた"光る矢"
阿散井はそれを躱し飛んできた方を向いた
「丸腰の女の子相手に武器を持った男が二人がかり…見てて あまり気持ちのいいもんじゃないね…」
現れたのは石田雨竜
「僕は あまり好きじゃないな そういうの」
「…何者だてめぇ…!?」
「…ただのクラスメイトだよ。死神嫌いのね。」
「…石田…貴様…どうしてここに…」
「ただの偶然さ朽木ルキア。君の気にすることじゃない。強いて言えば…」
ガサッと音をたて手に持っていた袋を持ち上げ
「この24時間営業の洋裁店チェーン「ヒマワリソーイング」に夜中突然行きたくなったが、その支店がこの辺りにしかなかったからこんな深夜にこの辺を歩いていただけのこと。
別に 死神の霊気を感じたから気になって飛び出してきたことへの口実作りのためにわざわざウチからこの袋を持ってきたわけじゃないぞ」
(うわぁ…これはもうウソが下手とかどうとかいう問題ではないな…ていうかコイツ本当はアタマ悪いのではないか…?)
ドヤる石田に引くルキア
しかし突如袋の取っ手が切れた
「ガチャガチャ言ってんなよメガネ。質問してんだぜこっちは「てめーは何者だ?」ってな。まァ答える気が無ェならそれでもいいや。オレはてめーを先に殺すだけだ。」
「!まて恋次!此奴は関係な…」
「何を言ってるんだ?ちゃんと答えたろう。ただの朽木ルキアのクラスメイトだ。死神嫌いのね。」
「そういうのは答えてねぇって言うんだよ!」
「……………石田雨竜だ。よろしく」
「…あ?何だ急に?」
「いや そこまで言うならせめて名前ぐらいは名乗っておこうかと思ってね。いかに死神とはいえ──…自分を倒した相手の名前ぐらいは知っておきたいだろうからね!」
「…決定だ!てめーは殺す!!!」
「止せ!恋次!!石田!!」