第9章 滅却師
「お前、頭良かったんだな…」
『ふっふーん!…ところで何をそんな難しい顔してんのさ?』
「昨日、眼鏡かけたヤツに会ったんだけどよ、名前は確か…何つったっけ?石田……えーっと…ウイリー…?…違うな…コレじゃ売れない芸人だ…」
ブツブツ言い始めた一護を一瞥し壊牙は目が合った井上を呼んだ
『織姫…?あのさ、石田…何とかって知ってる?』
「石田くん?石田くんがどうかしたの?」
「井上」
近くに来た井上に気付く一護
「知ってんのか?石田を!」
「知ってるもなにも…ウチのクラスだもん、石田くん」
「ええッ!?」
「石田雨竜くんでしょ、ほらここ」
そう言い順位表を指す井上
「な…」
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2│石田 雨竜 │3
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「ね?3組でしょ?」
『一護、クラスメイトは覚えないと…』
蔑んだ目で一護を見る壊牙
「うるせぇよ…てか、お前も知らなかっただろ!」
『………さ〜て、どんな人か見に行こー』
3人は教室のドアから覗いていた
「…ホントだ…ウチのクラスだ…」
『わぁ、裁縫が上手なんだ〜』
「ねえねえ、黒崎くん、石田くんと何かあったの?」
「イヤ…ちょっとな、大したことじゃないよ」
「そっか、たいしたことじゃないか…」
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「家までついてくる気かい?黒崎一護」
帰宅途中の石田雨竜は足を止め言った
「ちぇっバレてたのか。いつから気付いてた?」
「紫陽花さんと井上さんと教室のドアの所から僕を盗み見てた時から」
「ほー、すげーすげー、たいしたもんだ」
「僕は気付いてたよ。この学校に入学した時から、君の霊力の異常な高さに。その君が5月の半ばに死神の力を身につけたことにも。
そして
朽木ルキアの正体も」
そう言い視えたのは大量の白いタスキのようなモノ