第5章 紅狼ト云ウ狼
── 一番隊 隊舎 ──
「入れ」
ギィィ
扉を開け入って来たのは一人の少女
(((!?)))
幼さも当然だが、それ以上に少女らしからぬ美しさに誰もが息を飲んだ
「お主、名はなんという」
『紅狼壊牙』
「「「!?」」」
「その名に偽りは?」
『無い』
「良かろう雀部、紅狼様をお連れ致せ」
再び扉が開き一人の女性が現れる
「……壊牙、本当に壊牙なのか?」
『……!なぜ私の名を……』
「決まっておるじゃろう?妾が決めた名じゃ。分からぬはずが無かろう?」
『……か、あさ……ま?』
「あぁ、紅狼亜鶴、主の母じゃ。おいで壊牙。辛かったのう?もう誰にも奪いさせはせん」
そう言い壊牙を抱き締める亜鶴
『(暖かい………懐かしいこの温もりは喜助さん夜一さんに鉄斎さんみたい……)』
堪えきれず涙が一筋零れる
「泣くでない…妾はお主の笑顔が見たいのう?」
『………ッ』
にこりと涙に濡れた顔を綻ばせる
「………お主は花のようじゃな、可愛らしいのう」
亜鶴はさらにキツく壊牙を抱き締める
そして総隊長に言った
「総隊長殿、娘を見つけてくれて有難う。」
「見つけ連れ参ったのは十番隊隊長です紅狼様。」
そう言い一人を刺す
「名はなんと申す」
「日番谷冬獅郎です」
「日番谷隊長殿、本当に有難う。」
そう言い笑顔を向けるそして総隊長に顔を向け
「もうよろしいか?娘を連れて行っても?」
「!しかし、その娘は生前起こした「それにつきましては」」
総隊長の言葉を遮り言った
「四十六室と掛け合い、霊王に許し頂いております。」
「「「!?」」」
「条件はありんしたが、」
「紅狼様、その条件とは?」
「壊牙を死神とする事よ。」