第3章 始まり
「私サブウェイマスターのノボリと申します。片側に控えるのは同じくサブウェイマスターのクダリです。さて、マルチバトル。お互いの弱点をカバーし合うのか、はたまた圧倒的な攻撃力を見せるのか、どのように戦われるのか楽しみでございますが…あなた様とパートナーとの息がぴたりと合わない限り勝利するのは難しいでしょう。ではクダリ、何かございましたらどうぞ!」
兄さんたちは左右正反対のポーズをとる
その姿はまるで、わずかに覚えている両親の様だった
「ルールを守って安全運転!ダイヤを守ってみなさんスマイル!指差し確認、準備オッケー!目指すは勝利!出発進行!」
「兄さん…」
「私達はクダリと氷空と私の3両編成だと思っていました。今でもそれは変わりません。本当に旅に出たいのですか?」
2人はしっかりと目標を持っているんだ…
私はこくんと頷く
「私、もっと世界を知りたい!!」
いつもなら兄さんに言わない事を言った
「そうですか」
ノボリ兄さんがやれやれと言いたそうに話し始める
「貴方の15歳の誕生日までですからね」
えっっていう事は
「氷空、15歳の誕生日には帰ってきて僕もノボリ兄さんも待ってるから」
「ポケモンのことを良く理解なさっているか、どんな相手が勝負を挑んできても自分を貫けるか…勝利もしくは敗北、どちらに向かうのか…決めて帰ってきてくださいね」
兄さんたち…ごめんありがとう
「私、絶対兄さんたちに負けない位世界の事を知って強くなって帰ってくる!」
そうすれば、私にも何かが見つかるのかな?