第22章 私とカルムと兄さん達
次の日の朝
「無事に退院できてよかったね氷空」
「うん」
私は退院することが出来た
まだ後遺症の部分が痛むけれど暫くは様子見らしい
困った事といえば
「やっぱりボールが上手く掴めない…特にポケモンを出した時とか」
私はそう言いながら掌を見つめる
「慣れればきっとつかむことが出来るよ」
カルムはそう言って車いすを押してくれる
歩けるんだけど今日だけ心配だから自宅に帰るまで乗る事になった
膝の上にはデンチュラが座っていてシャンデラは私とカルムの周りを飛び回っている
来週から私はホウエンに出張に行く予定だ
だからかな…兄さん達は私達に有給を充ててくれたのは
「こんなに二人きりでのんびりするのって初めてよね」
私は空を眺めながらカルムと初めて出会った時の事を思い出す
プラターヌ博士の研究所で初めて出会って…
一緒に戦ったり競い合ったりカフェでお話したり…
ボール工場で告白されたり…
とても忙しくて本当に様々な事があったな
「君がサブウェイマスターになって俺は様々な地方を旅して…一緒にのんびり過ごすって事が無かったな…でもね、前に一度だけのんびりと過ごした事があるんだよ」
君は覚えていなさそうだけどねとカルムは言いながら私の頭に付いた紅葉の葉っぱを払い落とした
「それっていつの話?」
「内緒!でもね、俺と氷空にとっては特別な日」
そう言うとカルムは私の目の前に来て抱きしめてくる
「氷空…出張先で怖い事や辛い事があったらすぐに連絡してね」
「え!?うん分かった…でも心配は無用だと思うよ」
だって…今回はバトルサブウェイの代表はインゴさんと私の2人だ…
バトル施設の会議といっても第3バトル施設が集まって会議したり新しい施設の準備について話し合うだけだ…
ライブキャスターを通じてエメットさんや兄さん達と適宜連絡して会議は進行する
「だから大丈夫」
そう言うと笑いかける
※第3バトル施設について説明です
私の小説の設定では各バトル施設はこう振り分けられています
第1バトル施設→各地方ポケモンリーグ
第2バトル施設→各地方ジムリーダー
第3バトル施設→俗にいう廃人施設(バトルフロンティア、バトルハウス、バトルサブウェイなど)
第4バトル施設→ポケモンコンテスト、ポケモンコンテストライブ等
第5バトル施設→その他の施設