第21章 ギアステーションの日常とプラズマ団
「…まさか!折角用意したブラックキュレムが!」
メイのおかげでキュレムとゼクロムは分離してキュレムは何処かに逃げ去っていき…ゼクロムはNの元に戻って行った
氷のドームも少しずつ溶けていく
「氷空!!」
意識の戻らない氷空をカルムが抱え込む
彼女の手と足には強力なポケモンの技を直接トレーナーが受けた時に起こりやすい後遺症が残っていた
「何と忌々しい…消えたキュレムをまた確保せねばならんではないか!やはり、目障りなトレーナーはワタクシが手を下しましょう!」
ゲーチスはそう言ってもう戦えるポケモンがジャローダしか居ないメイに近づいてくる
「…何が忌々しいんだ!ゲーチス」
カルムはそう言うと氷空の事をメイに任せてゲーチスの前に立つ
「お前だけは絶対に許さない」
カルムはそう言って数日前に氷空から借りていたニンフィアを繰り出した
ニンフィアは怒りで震えている
ゲーチスはサザンドラを繰り出してくると
勝負が始まる
一方氷空は…
夢の中を彷徨っていた
「ここは?」
ここは…君の心の中の世界
「君は誰?」
私は貴方…
光が強くなると目の前に赤い髪の少女が立っている
「こんにちわ!久しぶりね」
「貴方は氷空さん」
小さい時に不思議な石の作り方を教えてくれた人だ
私と同じ名前だから何となく覚えていたんだよね
「氷空、キミは目を覚まさないといけない…でもこのまま起きてしまうと技の後遺症が悪化してしまう…」
そうだった…私はキュレムの技を受けて
「どうすれば良いの?」
「簡単な事よ、貴方の持っている石を体内に戻してあなた自身のアリスと3つ目のアリスを発動させるの」
治癒と結界か…でも3つ目って?
「三つ目って何?そんなにほいほい能力を持ってもいらないんだけど」
もう私はバトルサブウェイで働いてるんだしイッシュ地方ならともかく他の地方での事件に巻き込まれる事は少ないし
「貴方って冷めてるね…本当に私の生まれ変わりかしら…まあいいわ、時間無いし」
氷空さんはそう言うと石を強く握るように言う
私は自分の手の中で石が無くなって行くのを感じた
「貴方は多分近いうちに違う地方に出張する事になるでしょう…」
そう言って笑いかけてくると明るくなっていった