第21章 ギアステーションの日常とプラズマ団
一方、カルムは
「ここがジャイアントホールか」
イッシュで旅をしていた時…カゴメタウンに住んでいるおばあさんに昔話を聞いたっけと思いながら暗い森の中を歩いている
ジャイアントホールに近づくにつれて寒くなっていく
「氷空は一体どこに居るんだろう」
チルタリスで飛んでいた時にプラズマ団を何人か見かけたから降りてみたけど
ジャイアントホールの中では新旧プラズマ団が戦っている
旧プラズマ団の人がカルムの姿を見ると
「カルムさん!氷空さんなら奥でゲーチスと戦っています」
「N様もメイさんも一緒です!早く行ってあげてください!」
何人か旅をしていた時に見かけた事のある団員に話しかけられる
「ありがとう」
カルムはそう言うとメガリングを付けて氷空の居る奥の方に向かった
ジャイアントホールの奥では
「ゼクロムが教えてくれた…苦しんでいるポケモンが居ると…
ボクは、ポケモンを苦しめる身勝手な人を許さない!」
Nは2年前とは違い真っ直ぐな目でゲーチスを見ている
「それに、ボクはイッシュが好きです…ボクにヒトとしての生き方を…ポケモンとヒトが共にいる事で奏でるハーモニーがあると気づかせてくれた場所…!そこに暮らすポケモンやヒトをボクは守る!」
そう言うと彼は私とメイを守る為に目の前に立つ
ゼクロムも傷ついたキュレムの方を見ていた
「素晴らしい!…ですが!」
ゲーチスはにやりと笑うと
「貴方がゼクロムを連れて来てくれて感謝していますよ…探す手間が省けたというもの」
そう言って杖をゼクロムの方に向けると
「遺伝子の楔を使って貴方方を消し去って見せます」
遺伝子の楔がキュレムの中に入るとゼクロムは数分の間に石に戻ってしまう
「まさか、ゼクロムが!?」
「こんなのありえない」
私とNは目の前のありえない光景にそれ以上言えなくなる
目の前でキュレムは石を取り込むと姿が変わる
私は急いで図鑑を取り出した
「ブラックキュレム…」
キュレムのフォルムチェンジした片割れらしい
ゲーチスはキュレムと戦えと言っている
私が戦おうと立ち上がると
「氷空さん、私が戦います…」
そう言ってメイはキュレムの目の前に立ち上がるとブースターを繰り出してきた
キュレムとの相性はいいけど油断は出来ないか…