第15章 カルムと私と兄さん達
一方、ノボリ兄さん達は
「今年も来ましたねクダリ」
「そうだね、ノボリ兄さん」
ノボリ兄さんは机の上にある3人の幼い頃の写真を見る
「あの子がイベント事に異常な位熱心になのは私達の責任なのかもしれませんね」
「そうだね」
クダリ兄さんは氷空の机の上にある複数の写真立てを見る
子供の頃の写真から現在までの旅などの写真が並んでいて
その内の家族写真…氷空が5歳の時の写真が入った写真立てを手に取ると
「あの頃は氷空も純粋に楽しんでいたよね…」
「そうですね、あの時までは…」
4歳までの氷空は好奇心旺盛で…しかも、氷や炎を自由に操る夢を見たとかポケモンが居ない世界の夢を見たとかを平気で言う不思議な子でした
しかし…彼女が5歳のハロウィン
あの時は…というか、あの年のハロウィンは彼女に大きな影響を与える事件が起きたのです
あの年のハロウィン当日に氷空は風邪をひいていて
とても参加できる状態ではありませんでした
それなのに、彼女は私達に一緒に連れていってほしいと
必死の妹の言葉に負けて少しだけという制約付きで一緒にギアステーションに居る父さん達からお菓子を貰いに行った帰りに事件が起きてしまいました
私達が一緒に付いていながら氷空が…