第11章 異変
勝負の結果は私の勝ちだった
「うわー負けたー」
「でも、トウコ様も強かったですよ」
トウコさんはうーと言いながら
「トウコさんでは無くて、トウコ!同い年なんだから呼び捨てで良いって!」
トウコは弟が居るらしく、最近弟も旅に出たらしい
私はトウコと電話番号を交換してギアステーションに電車が戻るまでの間トウコと話をしていた
「でも、氷空ちゃんってすごいな~カロス地方のチャンピオンなんだよね?」
あ~この子も知っていたか
「うん、でも私は殆どカルネさんにお任せしちゃってるから…サブウェイマスターの仕事も忙しいし」
「そうなんだ…氷空ちゃんって彼氏とかは…」
私達が話していると電車がギアステーションに着き
兄さん達が外で待っていた
「挑戦者はトウコ様でしたか」
「あはは休日はシングルもダブルもやってないんですもん」
結構仲が良いんだな
「ってか、氷空ちゃんって可愛いですよね!」
そう言うとトウコは私に抱き着く
「やめてくださいって~トウコちゃん」
私とトウコは駅のホームでじゃれ合っていると
「もうすぐマルチの挑戦者が勝ち抜いてくるようですので、クダリと持ち場に待機してくださいまし」
ノボリ兄さんが無理やり引き離すと
クダリ兄さんは私を連れてマルチトレインのホームに向かった
「今度電話するねー」
とトウコの声が聞こえた気がした