第2章 あの日、出会った俺らは

杏「…嫌、だよね？恥ずかしいよね？」



火神「ああっ！いやいや！遠慮なく呼べよ！」



杏「ふふっ、じゃあそう呼ぶねっ♪私のことは…」



…何、俺にあだ名で呼べと。
さっきから自分を呼ぶあだ名を一生懸命考えているようだ
…杏、か。



火神「…アン」



杏「えっ？」



ふと考えるのをやめて表情を変え、ほんのり赤くなりながら俺を見た



…今までほぼ全く女には興味がなかった
でも、今の顔見てちょっとやべぇって思った
こいつ…可愛い…



杏「やったぁ！素敵！じゃあ私のことはアンって呼んでね！」



たかがあだ名を付けられただけで跳び跳ねるように喜ぶアンを見て、なんだか頭の中でムシャクシャしてる全部がどうでもよくなって微笑ましくなった