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鬼滅の刃  鬼殺隊編

第1章 遊郭 [宇髄 天元]


遊郭に鬼が住み着いている、との情報が入り、潜入任務としてそれに当たったのが、キイロイと宇髄だった。

いざ危ない状況に陥っても鬼に効果的な匂いを放ち、記憶操作も出来る事でキイロイが遊女として推薦された。

宇髄は客として遊郭に来て遊女や店主達から情報を仕入れたり、キイロイから情報を共有する為に、キイロイを指名をした。

キイロイが掴んだ鬼の情報を宇随に伝えて行き、掴んだ情報は以上です。と、話の終わりを告げるキイロイ。

机に肘をつき、頬杖をつく宇髄。
舐め回す様に脚の先から頭まで見つめる。
遊女として唇や目元の紅が濃いのは勿論だが、着物も襟抜きを普段より少し広めに開いており、簪で纏め整えられた首元にはほんのりとキラキラとした粉化粧が施されていた。
手の指先の爪には深紅の色が塗ってあり、真っ赤ではなくキイロイの艶やかさを引き立てた。

ふふっと、キイロイは口元に手を寄せて細く笑う。
そんなに見られると穴が空いてしまいます。と、くすくすと宇髄の欲の匂いを嗅いだのか、宇髄を見ながら甘く言葉にする。
「いや…馬子にも衣装だなって思ってよ」
ええー!っと、今度は子供の様に拗ねるキイロイを見て宇随がなだめる。
むーっと両頬を膨らませるキイロイの頬を宇髄の大きな手でむにっと掴み膨らみをぷしゅっと潰す。
「こんにゃんでも、ひゃんとはたりゃいてましゅ、もん…」
「それは店主や他の遊女達からも聞いてる、良い活躍をしてるとも、な」

良い事を思いついたというように、宇髄がキイロイの頭を撫でる。
「俺に普段の仕事ぶり、見せてみろ」
「ほえ?」
「俺をその気にさせて派手に誘惑してみろ。そうしたら…」
ぐいっとキイロイの腕を引き寄せ、耳元に顔を近づけて
「お前の望む事をしてやる」

その言葉の低音さと艶のある宇髄の声、宇随の匂い、欲情の匂いにキイロイの身体が疼いた。

ぱっと、キイロイの身体を離し
「キイロイのいつものやり方で良い。いつもどうやっているか確認をしたい」

その言葉にキイロイはびくりと身体を震わせ、覚悟を決めて自身を落ち着かせる様に、呼吸を整える。
その場に正座をし、宇髄に向かって三つ指を付く。
「…わちきはキイロイでありんす。わちきの帯、解いておくんなんし…」
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