第2章 待てない悪い子 [煉獄杏寿郎]
煉獄の指だと思ってちゅっと唇を落として自身の性器にあてがう。
ぐちゅっと、卑猥な水音が聞こえたが、それより指と手が止まらない。
「…んぁッ…ぁぁッ…」
くちゅくちゅと、いつも煉獄が自身の膣の中なら良い所を探してくれている感覚を思い出してゆっくり動かす。
ある一点を触ると、きゅうっと膣が無機質な物体を締め付けるのがわかる。
「ここか?」
と、煉獄なら、悪い顔をして笑い、辞めてと言っても絶頂に達するまで辞めてくれないのを覚えている。
ゆっくりゆっくり、徐々に動かして限界が近付いているのがわかる。
「…あっ、ぁうッ…んっ…イク、、ィクッ…」
と、短く良い、妄想の中の煉獄も微笑んでくれていて
「トリ、イッても「トリ、まだイクな。」」
どきんっと、心臓が高く鳴った。
扉の方には背中を向けており、その言葉が妄想か現実かの判断が付かないでいた。
そしてなんだか、怒りと欲情が混ざっている匂いがする。
後ろをおずおずと振り向くと、コートを羽織り、スーツの仕事の飲み会帰りの煉獄が立っていた。
「布団から出て、俺の前で続きをしなさい」
早くと、煉獄は急かす。
上から見下ろす鋭い獅子の視線に、また心臓が高くなり、中心部が疼く。
先程の自慰のせいで理性が途切れており、煉獄の指示に従うしか判断が出来なかったらのかもしれない。
布団をまくり、ベッドの上に仰向けに寝て、煉獄に性器が見える様に脚をM字に開脚をする。ベッドの足側には煉獄が立っている。
腰の下に小さいクッションを入れて腰を浮かせ、入れっぱなしだった玩具にゆっくり右手を掛けた。
腰を浮かせた事によって自分が無意識に腰を動かしているのが良くわかる。
「ん、んんッ…んぅ…」
きゅぅっと、いつもの癖で顔を背け腕で口元を押さえて声を殺すトリ。
だが、ぱっと、左腕を取られトリの横に座った煉獄にその行動を制されてしまった。
「ほら、さっきみたいに可愛い声を出しなさい。」
と、意地悪く妖艶に笑う視線からまた目を離さない。
くちゅ、くちゅっと、ゆっくりまた自分の良い所を探す、トリ。
「あっ、んぅ…ここッ、気持ちいぃの…煉獄、さんに…くちゅくちゅして貰って…イキ、そぉ…なのッ」
びきっと更に額に青筋を立てて、欲情の匂いが更に強くなるのに、すんすんとすすりなくトリ。