第5章 身を削る思い
隠の仕事をあちこち見学して回り、最後は蝶屋敷へ向かうこととなった。
今日は蟲柱も蝶屋敷に滞在していた。
蟲「あら*さん、どうかなさいましたか?
今日はお休みと伺っておりましたけど。」
*「こんにちは、蟲柱様。
隠としての仕事を知るため、あちこち見学をさせていただいてました。
こちらでも見学をさせていただこうかと思ったのですが、よろしいですか?」
蟲「せっかくのお休みなのですから、ゆっくりされても良かったでしょうに...
あなたらしいと言えばあなたらしいですね。
見学はもちろんしていただいてかまいませんよ。
ですが、日ごろお手伝いしていただいていることとほとんど変わりませんので、もしよろしかったら私と少しお話しませんか?
私も丁度ひと段落したところですので。」
*「私の今日の予定はすべて終わったので時間はあります。
私も蟲柱様とお話したいことがありましたので、お時間をいただけるのならありがたいです。」
急ぎの用事でない限り部屋に近づかないように蟲柱は屋敷内の隠たちに伝え、蟲柱の自室へ移動した。
蟲「では、始めましょうか。
*さん、人払いはしておりますので、以前のように蟲柱ではなく名前でお呼びください。」
*「では、私のことは"*姉さん"と呼んでください。」
蟲「私の記憶が正しければ、そのように呼んだことはありませんけど。」
*「ふふ、冗談ですよ。
冗談はさておき、しのぶさんは何か話したいことがあったから私を誘ってくれたのですよね。」
蟲「あなたの冗談はわかりにくいんですよ...
この間の検査結果がわかりましたのでお呼びしたんです。
*さん、本当に鬼殺隊をやめる気はありませんか。」
*「ありませんね。」
*は間髪入れず答えた。