第2章 [宇髄天元]
宇随の右側に膝を下ろし、両手で宇随の頬を掴みすっと、唇を親指の腹でなぞる。
その細い指が唇をなぞり、歯をなぞり少し空いた歯の隙間を狙ってトリの舌が宇随の口の中に入ってくる。
「ん…んッ…」
と、小さく喘ぎながら小さな舌で宇随の厚い舌を絡め取ろうとする。
ちう、ちゅぅっと、角度を変えながら、舌を絡める。
カリッと舌を甘噛みして唇を合わせながら悪戯に笑うトリと目が合う。
「んんっ、んっ!」
むらっとした宇随はトリの頭を右手で抑えつけてどろっと、今まで混ざり合ったお互いの唾をトリの舌の上に流す。
ちゅぱっと、お互いの唇が離れると銀の糸を引き、トリの目は艶やかに潤んでいて、飲みきれなかった唾が唇の端から垂れる。
中途半端に開いた唇がまた宇随の欲を掻き立てた。
ふぅーと、呼吸を落ち着かせる様に息を吐き、トリは首筋に鼻を近づけてゆっくり宇随の匂いを嗅ぐ。
ちぅっと、耳にリップ音を鳴らす。
びくりと、身体を硬直させる、宇随。
音に敏感な宇随は、耳が敏感な事をトリは知っている。
つぅっと、舌で耳殻の輪郭をなぞり、宇随の着物の紐に手を掛ける。
「くっ…ん…」
宇随の漏れる声にトリも身体の中心を熱くしながら行為を続ける。
トリの左手は宇随の右の耳殻をなぞり、首筋に唇をそわせて行く。時に舌を伸ばして、垂れる汗を舐めたり、はだけさせた着物から露わになった乳首を指で触ったり。
トリの唇が乳首の位置まで来ると、ちゅ、ちぅっと、唇で吸ったり、舌で転がしたり、歯をたてて甘噛みしたり。
わざと音をたてて。
その度、びくんっと宇随の身体が強張り、宇随の雄芯に熱が篭るのを匂いで感じるトリ。
それはトリも同じで触らなくてもわかるくらい自身の性器が濡れている。
「んん…天、元さん…右手の指、貸してください…」
と、くんっと手の匂いを嗅ぎ、右腕を伸ばさせて自身の性器へと誘導する。
既にトリの粘性の高い体液で濡れている性器は宇随の中指と薬指を容易く受け入れる。
「ぁんっ…気持ちぃ…ぜったぃ、動かしたら、駄目、ですから、ね?」
くちゅ、くちゅっとトリが自ら腰を動かして自慰を始める。