第22章 真実の愛はディアボリック
「とにかく、ボク達は揃いも揃ってフラれたわけだ」
「情け無い話だがな」
「うぅ…、しかも相手が相手ですしね…」
「デュース。まさにキミの言う通りだ。相手だけが問題なんだよ。
あのマレウスでさえ無ければ、これはボクも…まぁ、祝福してあげない事も無かったのだけどね」
「両想いの相手を見つけられれば、ローズが眠ってしまっても助かりますもんね」
「ローズもどうして、わざわざ自分を呪った相手を…はぁ」
彼らは、もう何度目か分からない溜息をついた。こうして3人で、いくら話し合いをしたとて解決の糸口は一向に見えて来ない。
やがて話題は、3日後に迫った誕生日に向けての対策へと移る。
「いいかい?ローズはあと3日と経たないうちに16歳を迎えられる。
明日の夜中にここを発つとしよう。そうすれば、誕生日当日の0時は城の中で迎えられる」
彼らが選んだのは、城で誕生日の瞬間を迎えるという計画だった。その護衛の為に、久しぶりに3人がこの場に集ったのだ。
リドルの説明に、トレイとデュースも頷いた。
今まで6年もの間、交代で彼女を守って来た彼らからしても、この3日はまさに勝負の時であった。ここで気を緩めるはずはなく、改めて気合を入れる。
「あと…2人ともお分りだとは思うけれど、ここを出るまでローズは、一歩も外には出さないからね。そのつもりでいるように」
「それが良いだろうな。ローズとマレウスは、もう会うべきじゃない」
「はい。絶対に、会わせるべきじゃないと 僕も思います」