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眠り姫の物語【ツイステ】

第22章 真実の愛はディアボリック




『もう2人とも やめて!!』


突如始まった2人の戦いの激しさに、ずっと置いてけぼりになっていたローズ。だが、もうこれ以上は黙って見ていられなかった。

両手を広げ、その身をマレウスとデュースの間に滑り込ませる。
そして、デュースをこれ以上 傷付けさせないようにマレウスを睨み上げる。


「…ローズは、今目の前で起こった事を一部始終見ても、僕を恐れないのだな。
やはりお前は…魂の器が違う。

これ以上は、戦うつもりは無い。だから…僕の話の続きを、聞いてくれないか」

『………』


ローズは、差し伸べられたマレウスの手を見て思う。きっと、彼の話を聞けば全て分かる。

どうしてマレウスとデュースが、命懸けの戦いをしなければならなかったのか。
デュースが、何故マレウスを許さないと言ったのか。
どうして…戦いに勝ったはずのマレウスが、こんなに悲しい瞳をして自分を見ているのか。

ローズは一歩、最強の魔法士の方へと進み出る。

しかし、後ろからデュースが彼女の服を掴んだ。


「駄目だっ、ローズ 行くな!ぐ、…っ!
行ったら…、殺されてしまう!」

『…え?デュース?何を、言っているの?マレウスが私を殺すはずが、無いじゃない…』

「頼む…!行くなっ、今度は 何をされるか分からない!次は呪うだけじゃ無くて、今度こそ命をっ 取られるかもしれない…!行くな、ローズ!」

『……え?』


デュースの言葉を受けて、改めてローズは目の前の男を見る。

頭の中に、浮かんだままになっている単語を並べる。

マレウス。呪い。今度こそ。殺される。

それらから導き出される答えとは。


マレウスの瞳が、急に冷ややかな物に見えてくる。
冷酷で、鋭い瞳が、自分を捉えていた。


『え…、マレウス…?嘘、よね。まさか…6年前に私を呪ったのが
貴方だって、いうの?』

「ローズっ、…知らなかったのか、…く、

マレウスお前は…彼女が何もしらないのを いい事に、コソコソと近付いていたのか…っ?
何も知らないローズを、陰で嘲笑っていたのか?残りの寿命を数えて怯えるローズを見て、楽しんでたってのか…っ?

っこの、

悪魔め」

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