第13章 絡みつく海のギャング
ローズとデュースは、早速ひよこ達の為に家を作った。
フロイドは手伝う事無く、退屈になればローズ髪を度々引っ張って邪魔をした。
今は無事に出来上がった新築の小屋でひよこ達は満足そうに遊んでいた。
『そうだ!せったくだからフロイドが、この子達に名前を付けてあげてよ』
「いいよぉ?」
「なぁローズ。やめといた方がいいんじゃないか?こいつは俺の事を鯖とか訳の分からない呼び方をするん」
「ジャコとメダカ♫」
『………』
「理由は…っ?」おい
「んー?ちっせぇから」
『どっちがジャコ?』
「受け入れるのが早い!!」いいのかその名前で
結局ひよこ達の名前は、フロイドがつけてしまった。
今後、じゃこ。メダカ。と呼ばれるひよこ達を不憫だと思ったデュースだったが。
ローズも満更でもなさそうだったので、結局は良しとした。
『ところで、今回はフロイド いつまでいられるの?』
ローズは、フロイドが休暇を利用していつも自分に会いに来てくれている事を承知していた。
「ん〜…明後日までいるー」
「明日はリドル先輩が来るぞ。僕は明後日城に戻る」
「金魚ちゃん明日来るんだぁ♡楽しみ楽しみ〜」
『ふふ。じゃあ明日は、リドルとフロイドとデュースと過ごせるのね。私も凄く楽しみだわ』
「…俺には フロイドを見たリドル先輩の、嫌そうな顔が目に浮かぶ」
しかし……
明日になっても、明後日になっても。
リドルは森の家に現れなかったのである。