• テキストサイズ

暁の契りと桃色の在り処 ー紅ー

第1章 穏やかな昼 五色の誓い


はぁ… 
はぁ、はぁ…

息が苦しい。
息が出来ない。


膝下まで浸かる川の水の冷たさが体温と感覚を奪う。


これは私が決めたこと。


『あの方の隣』じゃないなら、この世界に在り処はないから。


『あの方の隣』以外に帰る場所はないから。


『あの方』が他の誰かと笑う姿を見たら
闇に囚われてしまうから。


幸せな記憶が
この灰色の想いに負けないうちに
幸せな記憶だけを抱えて
泡のようにとけてしまおう。


もう、これしか

選べない。









/ 76ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp