第26章 年末年始と事件
今井兄弟と野田先生が棗を連れて時空間に行ってから数日が経った…
今日は、初等部で思い出の授業を行うらしい…
先に生徒会の仕事を終わらせた後だから…
本当に最後辺りになってしまった…
「遅くなってごめんね…蜜柑ちゃん…」
「すまない…」
「ユキちゃん!!シルバー!!2人との思い出はな…やっぱりポケモンバトルや!!」
「蜜柑ちゃん…」
「…でな、ちゃん…」
ユキの掌に二つのボールが乗っかる…
「そっか…そうだよね…」
「ユキちゃん…その子ら…また出会う日まで預かっておいてな!!約束やで…」
「うん!!」
そう言いながらユキとシルバーはホタルブクロの花に集まった…
他の生徒達も集まる…
「蜜柑ちゃん…この花って…アリス石を入れると…ホタルの様に光って…枯れないんだよ…」
そう言うと…一緒に蛍ちゃんから以前貰ったアリス石も入れた…
いつか…蜜柑ちゃんと…蛍ちゃんが…再び逢えるように…
あれ…?どうしてだろう…涙が…止まらない…
「こっこのアリス石を…大事な友に託します…」
「アリス学園で…」
「仲間が去りゆく時の大切な儀式…」
「時空でのお別れ会の時に渡したアリス石は…」
「戦いの時に殆ど使い切ったからな…」
「蜜柑…この石の意味を君が忘れ去ってしまっても…俺たち皆に代わって、石が君に寄り添い…枯れないこの花の様に…」
「いつまでも‥貴方を想います…」
…
…
そして…蜜柑が何もかも忘れて学園を出ていく日…
みんな泣きながら見送っている…
結局、ベアは一緒に付いていくことになった…
今井兄弟と棗は戻ってこなかった…
何処で何をしてるんだろう…
私にもっと力があれば…
あの時、棗君ではなく私が刺されていれば…こんな事にならなかったのに…
後悔はこんなにもある…
でも…
…蜜柑、ありがとう…
でも…悲しいな
私はそう思いながら見送った