第26章 年末年始と事件
…初校長、貴方は…
…どんどん逆行されていってる…
…自分の事しか愛せない…悲しい人である事は…気づいていました…
…貴方の心は…執着に囚われた老人で…残酷な子供…
…そんな貴方を…私はもう…見ていられない…
…みんな…ごめんね…
…
「私のアリスで…悍ましく変貌を遂げ続けた生への執着から…どうか解き放たれてください…」
…
…このまま逆成長を続けて…何もわからなくなる赤ん坊になって息絶えるまで…
…私が貴方をコントロールし…見届けます…
…それが私の貴方の…罪を贖う唯一の道です…
…
その後…私達が見た初校長は…何処か虚ろな顔で…何も映していない様だった…
ルナは初校長を抱きしめて泣いていた…
蛍達や今井先輩たちも来た…
ハルカと殿と今井先輩は…すぐに棗の治療に当たった…
蛍は棗の首元から何かを取り出す…
「これは…」
何で、私は…私のアリスは…こんな時に役に立たないの?
どうして…?
私なんて、レシラムに選ばれた英雄だからってみんなを守れないだもの…
何て無力なんだろう…
何て無力…
蜜柑は、棗のアリス石を棗に入れようとしている…
高校長が少しずつ蜜柑に近づいて…
「君の中に…もう、アリスは存在しない…」
蜜柑のアリスのタイプは…