第26章 年末年始と事件
野田先生と冷がテレポートをする時…
「死なないって…約束して…証明して見せて…」
蛍ちゃん…
次の瞬間…蛍と棗が入れ替わった…
「分かった…約束する」
野田先生と冷は初等部生徒を連れて行ってしまった…
何故か、ルカも居る…
「棗君…後悔しないね?」
「ああ…」
…
…
…
…とりあえず、初校長を探すことにした…
「ユカ…記憶操作のアリスで…」
「結構強力な結界のアリスで守られてるみたいだから正確な場所は分からないけど…こっち…」
初校長の方に向かって走って行く…
時々…蛍ちゃんらしき筆跡の紙や回復薬が落ちてくる…
「蛍ちゃん…」
…
…
…
「全く…今井さん…貴方って人は…」
「時空ルールではあってはならない事をしているな…」
「氷雪先生…!!見ているだけじゃなくて、貴方も止めてください!!」
「私は、一族の性質上…時空ルールには直接関係ないからな…それに、この子達の意志を汲んでやらなきゃ…君達も、未来が変わるんだったらその報いが来たとしても、受け入れる覚悟なんだろう?」
そう言って冷は、蛍の事を見た…
…
…
…
その頃…ユキ達は…
初校長の目の前に来ていた…
「追いついた…」
初校長は相当弱っていた…
それを、棗が炎のアリスで止めを刺した…
刺したと思った…
「棗君…」
近づこうとしたら…
ザクッ
何かを刃物がさした音が響いた…
ユキの目が見開く…
また時計の音が聞こえる…
「棗!!」
「棗君!!ハルカ…お願い…治癒のアリスで…」
ハルカは治癒と増幅のアリスで治していく…
だが、傷が深いのか…治療がなかなか進まない…
どうして…?どうして棗君が刺されなくちゃいけないのよ!!
そう思うと…たちまち氷のアリスが部屋中に広がっていく…
「ユキ!!」
「どうしちゃったの?」
虚ろな目のユキに話しかける…
反応は無い…
一瞬…白い兎が居た…様な気がした…
氷の柱が初校長に向かって行く…
「やめろ!!ユキ!!」
そう言うと抱きしめる…一瞬怯んだような気がした…
「「みんな目を覚ませ!!!」」
次の瞬間…レオの声が聞こえた…
その声で、刺した生徒や周りの生徒が正気に戻った…
「私は…一体…」
「俺…これは、俺が…?」
「逃げろ…操られていた奴全員逃げろ…」
そう言った瞬間…初校長の周りに炎の竜巻が起きた…