第22章 アリス学園の過去と初校長
「…にしても高等部は今警戒されているからいずれ見つかる…それで柚香さんがある程度俺が自由に動ける様にって強いアリス石を持たせてくれて…それと彼女の持ってるアリス石の中で注意深く俺の体に合う石をいろいろ試した上で体の中に入れてくれたんだ…で、のだっちのアリス石との相性が良かったってわけだ…」
…アリス石を入れるアリス…
盗みと表裏一体のアリス…
「蜜柑…お前のこの過去への旅は主に柚香さんが…どんな人か知るためのもんだって聞いたけど…率直に俺は彼女が悪い人間にはどうしても思えないんだ…お前は…柚香さんをどう思う?」
…
…
…
~再び過去~
「私のせいで…」
「…何が?」
…
…
…
昨日…
高等部校長と神野先生に怒られていたのを柚香さんは目撃していた…
「あ~見てたのね…あれは…一種のコミュニケーションだから…」
「でもさっき…」
…
「その安積柚香を私預かりにしろとは…行平校長が何度も頭を下げられるので仕方がなく残念ながらそなたとはお会いしましたが…そなた…御自分のまき散らしたゴミを他人に片させるとは思った以上にサル以下の責任能力…ほう…そうじゃどうせサル殿がいらっしゃるのなら皆もサル踊りなぞ見たかろう…」
「はーい!!行平泉水サル踊りやらせていただきます!!」
「あら私はミミズ踊りが見たいわ…」
「あら私はミジンコダンスが…」
花姫たちが大笑いしている中…柚香さんはおろおろしながら見ていた…
「…。」
「…。」
鈴子さんと馨さんが黙って見ている事に気が付かずに
…
「ごめんね…先生…私のせいで嫌な思いばかり…」
「えっ?俺何かそんな思いしましたっけ?…久しぶりに踊って何かスッキリしたわ…」
ゆっきーは軽く伸びをすると…
「よっしゃ!!今から特力系の奴ら紹介がてら奇襲ドッキリすっぞ!!」
「ちょっと!!先生!!」
ゆっきーは柚香さんを引っ張って走り出した…