第22章 アリス学園の過去と初校長
~花姫殿~
「蜜柑…」
「蛍!!」
2人は抱き着き合う…
「無事で良かった…」
「…もう、知っているのね…外国行きの事…」
「ごめん…蛍…ウチのせいや…ウチが…この学園にさえきーひんかったら…蛍がこんな目にあう事も…」
蜜柑の言葉を蛍が制した…
「…見損なわないで…あたし達「親友」でしょ?」
蛍と蜜柑は友情を確かめあっていると…
「蜜柑の君…そなた先程より胸の辺りに何を隠しておいでかえ?」
「え…ウチは何も…あ…」
蜜柑はネックレスにしたアリス石を出した…
「蜜柑…それ…アリス石…」
「うん…ネックレスにして肌身離さず持ってたんやった…あ…グリーンと空色の石が熱く…光ってる」
「それは…櫻野君と雪花の君のアリス石ね…」
「え…」
「石が勝手に光るという事はあなたが今作り手である彼等と共鳴しているという事…」
山之内先輩は難しい事を言う…
「ウチと櫻野先輩とユキちゃんが…?」
「ふふ…そなたの言い方では分かりにくかろう…かきつばた(山之内)…石を通じてあやつらに呼ばれておるのじゃ…」
「…石を通じてとはその二つの石に宿る3つずつのアリスのうちの1つ瞬間移動を使ってという事でしょうか?確かに2人のアリスは強力ですが…他者がその石の力を借りるにはよほどの相性が…」
「それについては問題なかろう…特に瞬間移動にかけては…試してみるがよい…」
蜜柑は不安そうにしながら2つのアリス石を持った…
すると…蜜柑の体が透け始めた…
「蜜柑!!」
「蛍!棗!」
「2つの石の中で瞬間移動のアリスが働いている…2人とも佐倉さんに早く捕まって」
「ふっ2人共…っ」