第11章 学生編・初秋のCode
『スーパーのレジ担』
そう言うとスクールバックを肩にかけて教室を飛び出ようとした所で留まる。
『そうだ、曲出来たら姫に送る前に私に送ってね!確認するから』
「へいへい」
『出来たら大まかな歌詞も!それイメージしてPVの構成考えるから』
「分かった分かった」
って言っても下宮がそう言うって事は大体アカネ様メインの歌にしろって事だな。ったく…どんだけ姫さん好きを拗らせてんだか。
※※※
『これはきっと明日のテストは高校生活過去最高点が取れる気がする』
そう言いながら書物を片付け終えると制服のポケットから鍵を取り出してクルクルとキーホルダーを回す。
『お礼です。ご自宅か付近までお送りしますよ』
「ライダースーツはどうした」
『昨日、親友と海で遊んで汚してしまったので。この時間だと薄暗いですし裏道使えば制服でも問題は無いです』
だったらこの図書館まではどうやって来た、と聞きたくなったがそこは多分、野暮というもの。
『どうします?もし高得点取れたら別にお礼はさせていただきますけど昨日今日、勉強を教えてもらったお礼はこれくらいしか出来ませんし』
と単車に跨るとヘルメットをバスケットボールみたいにクルクルと回す。どうやらクルクル何かを回すのが好きらしい。
「ならばお言葉に甘えようかのぅ」
そう言えばヘルメットを投げ渡されたから後ろに跨る。
『異性で後ろに乗った第一号おめでとう御座います』
「ほう。我輩が第一号かえ?」
『基本、後ろには親友しか乗せないので』
髪の毛を緩く手櫛で纏めるとヘルメットを被ってエンジンをかける。
『しっかり捕まってて下さいねー。アタシ、運転荒いみたいなので』
「………」
と言われて腰に腕を回す。ふむ…大方上から87、57、83といったところか。
→To Be Continued.