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引金の旋律【あんスタ】

第6章 学生編・終夏のSonority


趣味でやってる程度と言ってた通り、そんなに広い訳では無いが機材や照明、内装には池上先輩らしい拘りが見えた。



「皆の席はあそこね」



と指を差した方向を見ると天井。ステージ側は高い天井だが客席の後ろ側の天井はおおよそ2.5mといったところか。



「距離は少し離れてるけど安全だし少し見下ろす感じになるから見易いと思うわ」

「安全…とは?」

「基本、立ち見だからごった返すのよ。まぁライブが始まれば分かるわ」

「………ところで皆は?まだ来ておらんのかえ?」

「いえいえ、もうとっくに来てるわ。上で寛いでるわよ」





※※※





あーダルい。何でアタシがこんな接待みたいな事をしなければならないんだ。まだまだやらなきゃいけない事が沢山あるのに…これじゃ時間ギリギリ…最悪ちょっと間に合わない。



「へぇ…これがノンアルコールのカクテルか」

「アメーイジーング!とってもビューティフルな色合い」

「マネージャーさん、俺にも」



くっそ。アイドル科と言うだけあって皆個性が強い上に自由奔放過ぎる。



「あらあら、皆本当に寛いじゃってる」

「ここがVIP席!」

「凄い!バーカウンターまである!」

「ノンアルコールしか飲めないのが残念じゃのぅ」

「てめぇ等おせーぞ!」

「そう言うでない、わんこ。少々道に迷ったのじゃ」



更に三人、池ちゃんがVIP席に連れて来る。これで全員か。あの場でみいがあげたチケットは五枚。それよりも前に池ちゃんが天祥院さんにチケットを五枚あげてたみたいで合計十人。基本的にこのVIP席はメンバーの事情を知る身内しか来る事がないからこんなにも一見を招待をするのは初めて。



「姫様、有難う」

『はぁ?有難う、だぁ!?』

一同「!?」

『こっちは仕事詰まってんだよ!!一分一秒でも惜しいの!!』

「んもぅそんなに怒ったら折角の綺麗なお肌に悪いわよ」



そう言うと幕の閉まっているステージに向かって声をかける。


「紫音ー!姫様の代わりにバーカンお願い。ついでにメイクボックスとコテ持って来てー!」

一同(シオンって…NoGenderのボーカル!?)





















→To Be Continued.
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