第30章 学生編・中秋のVirtuoso
NoGenderのハロウィンライブもいい感じに終わってスタッフの一部やメンバーの身内とお疲れ様会と言う名のみいの誕生日会のどんちゃん騒ぎをした翌日は箱内が相当カオスだった。何故かは皆の想像に任せるとして約二週間後。
今日はハロウィン当日で朝早くからゴトちゃんが家に迎えに来てみいとしーちゃんを拾って向かうは夢ノ咲学院。
『「ふぁあふ…」』
「欠伸なんかしてんじゃねぇぞガキンチョ共。オレだって眠いんだ」
『有難うゴトちゃん。朝から仕事なのにわざわざ迎えに来てくれて送ってくれて』
「構やしねぇよ」
どうせ仕事行くついでだし姫サンは家が遠いからな、と照れ臭そうに言う。別に単車で向かっても良かっんだけど、それだとしーちゃんが別行動になるからね。
「未成年なんだから終電までには帰れよ。まぁ究極送り迎えはしてやるが」
「ゴトーパイセンも未成年じゃん」
『社会人だからって偉そう』
「社会人の未成年と学生の未成年は違ぇんだよ!」
本当、朝からこの先輩後輩トリオは元気がいい。因みに池ちゃんは先週から海外に出張に行ってて帰国はもう少し先。
「じゃあしっかりやれよ。くれぐれも姫サンの足を引っ張んなよ」
『「はーい」』
※※※
夢ノ咲学院に到着するとあんずちゃんが出迎えてくれてて案内に着いて行く。
『え!このライブってあんずちゃんが管理してるの!?プロデューサーってそんな事までしないといけないんだ…』
「…?下宮さんもプロデューサーですよね?」
『あ、あぁ!うん!でもウチは姫に任せてるから!』
ね?、と助け舟を求めれば"まぁね"とクールに答える。そんな様子に笑いを耐えてる椎名が本当にウザい。
『御免ね?折角チケット七枚も貰ったのに全員来れなくて』
まぁ全員来れたとしても五名だけど。何たってアイネは私だしアカネは姫だし。こんな時に限ってオカマは海外出張だし脳筋は仕事だし。
「いえ。此方が急にお誘いしてしまったので…」
と椎名を不思議そうに見る。
『あ!コイツは化粧の補助!この通り男か女か分からない男だけど化粧についてはそれなりに詳しいから安心して!』
「ちょっと!気安く肩組まないでよ」