第26章 学生編・中秋のMenuett
『あんずちゃんはデー…じゃないなこの感じは。何してるの?』
「ハロウィンイベントについての調査です」
『「ハロウィン?」』
双方、顔を見合わせながら首を傾げる様子にプロデューサーは何かを思い付いたようにパチンと手を合わせる。
「もしお時間空いてましたら遊びにいらして下さい!」
『私達が行ってもいいの?』
「ハロウィンはS1と言う行事なので外部からのお客様も歓迎してます!」
この間の体育祭のお礼に特別席にご案内します!と意気込んでチケットを渡すプロデューサーにちんちくりんは考え込む。
『えっと…凄く有難いんだけど…多分全員は行けない、かも…』
「………(ガーン」
『あ、でも一応ちゃんとチケットは貰っとくよ!全員は揃わないかもたけど、誰かしらは行くと思うし!』
へえ意外。いつも姫ちゃんにベッタベタで甘えん坊なのに気を使ったりとか出来るんだー、なんて考えてたらいつの間にか姿が消えてたし~ちゃんが大きなスクーターに乗ってやって来る。
「下宮、油売って無いで早く後ろ乗って」
『あぁそうだった!呼び出しされてるんだった!じゃあチケットは貰っとくね』
有難う、と後ろに乗った瞬間にし~ちゃんがスクーターを発進させて叫び声と共に姿が一瞬で見えなくなる。何て言うか…NoGenderって見た目通り皆厳つい。池上先輩は高級車乗り回してるし、れんれんは大型トラック運転出来るし(体育祭の時)し~ちゃんは大きなスクーターを乗り回すし(ちょっと運転荒らそう)姫ちゃんも単車乗り回してたし…ちんちくりんも運転出来るっぽいし。あ~くんは知らないけど。
「何か…NoGenderのプロデューサーは普通の女の子って感じだな」
色んな意味で普通じゃない事をま~くんに教えてあげたいけど…まぁそこは黙っておこう。
「………」
「「あんず?」」
「今の方は…彼氏さんでしょうか?」
「え!?今の女の子じゃなかったか!?」
へぇ…やっぱりプロデューサーだからか見る目はあるねぇ。ま~くんは勘違いしちゃってるみたいだけど。
「うーん…二人共、多分不正解~」
「「!?」」
→To Be Continued.