第1章 切島くんのお部屋
〜1部屋目 迷子〜
リルルside
「わりぃ、リルル、ちょっと付き合ってくれ!」
『えっ⁉︎ う、うんっ』
いきなりみんなの前で言われて、勘違いされながらも鋭児郎くんとショッピングモールに買い物にやってきた。
「さっきはごめんな! 誤解されるような言い方しちまって」
『大丈夫だよ? ちょっとびっくりしたけどっ、私も買い物したかったし』
なら良かった!って、ニカっと笑う鋭児郎くん。
太陽みたいで私も思わずつられて笑ってしまった。
すると、どこからか男の子の泣き声が聞こえた。
『泣いてる声がする…』
「確かに、あ、あそこだっ!」
鋭児郎くんは、男の子を見つけると、2人で駆け寄った。